Love is up to me!【完】


















「――、でね、ここが――」

「あー、昨日言ってたやつ?」

「そう、――で、あ、あれも、――」



途切れ途切れの会話に耳をそばだて、ぴったりと本棚の陰に身を潜ませる。


――もし、も、今誰かに何をしているのかと聞かれたら、できる言い訳は何もないなあ。



思いながら、ぐっと唇をかみしめた。



昼休み、始まりのチャイムが鳴った直後に静ちゃんはうちの教室に現れた。


それにサクロが立ち上がり、早々と教室から出て行く二人に呆然としている私に七海ちゃんがけしかけたのだ。



『あれは告白の雰囲気だわ』



なんて。



七海ちゃんに言われるがまま、図書室に入っていく二人をこっそりとつけた結果、今に至るのである。


なんとか聞こえた声によると、どうやら昨日私がぼんやりしている隙に、二人は図書室へ行く約束をしていたらしい。



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