Love is up to me!【完】



図書室でこっそり見る二人は終始笑顔で、どこからどう見てもお似合いのカップルなんだもん。


ついに一滴、涙がぽろりと目から溢れてあっという間に床に落ちた。


それが合図のように、両目からぼたぼたっと止めどなく大きい涙の粒が落ちてゆく。



「ちょ、何で泣くの!」



ぎょっとした七海ちゃんが慌てて私の頬を流れる涙を手で拭ってくれるけれど、もう収まりががききそうもなかった。



「……もー、だからいつも言ってたでしょ? 早く告白しないと誰かにとられちゃうよって!」

「……だってぇ、……フラれたらもう、サクロと、友達でもいられなくなる~」

「バカ? めい子のことを好きで好きで仕方ない男が、どうしてあんたをフるのよ」

「違うよ、サクロは私のこと、好きじゃないもん!」

「なんでそんな自信ないの! 佐久路はめい子が好きよ!」



堪忍袋の緒が切れたように、ついに怒鳴った七海ちゃんが私を睨みつける。


や、やだ怖い……!


突然の大声を聞いて、驚いたせいで涙は止まった。



……サクロは、私によく好きって言う。可愛いって言う。


でもそれは、きっと恋愛感情じゃないんでしょ。


だって、そんな大事な言葉、簡単に言えるはずない。ふざけてるだけとしか思えない。




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