Love is up to me!【完】
……それは。
……これは、サクロの本音だ。
いつものふざけた冗談じゃない。私の勘違いじゃない。もしそうだったとしてもいい。
――今までで初めて、サクロの言葉が、私への告白に聞こえた。
“好き”だなんて、彼は一言も言っていないのに。
だけど十分すぎるほどに、気持ちが伝わってくるみたいで痛い。
「……俺は、メーちゃんが好きだよ」
「……」
「小2からずっと好きだった」
「……うん」
「カッコ悪くてごめん」
項垂れたままのサクロが、弱っちい小さい少年みたいに見えた。
中3の頃、クラスの女子に省かれかけて、悲しい思いをしたのはサクロのせいだった。
だけどその時、助けてくれたのもサクロだった。
彼は私を傷つけたけれど、守ってくれた。ずっとそばにいてくれる。
大好きだった。……違う、これからも。大好きだ。
よしよしとサクロの髪の毛をまた撫でた。