Love is up to me!【完】




ナオくんとは一応顔見知りの仲ではあるので、目が合った時点でお互い軽く会釈する。


完全に二人の後ろ姿が見えなくなったところで、七海ちゃんが私の腕をつついた。



「あの子が噂のナオくんの彼女?」

「多分、そうだと思う。可愛い人だねえ。すごくお似合い」

「それにしても、“城田めい子現象”は伊達じゃないね」

「え?」

「中学の頃からずっと、あんたと仲良くなる男子が次々に彼女できてったじゃん」

「そんなこともあったけど……、え、“城田めい子現象”って呼ばれてたの~?」

「そー。誰がつけたんだろうね。今思うとださいわ、てか、懐かしすぎる!」



声を上げて笑う七海ちゃんに続いて私も笑う。


ほんとにおかしくて笑ったけれど、今だからこそ笑えるのだ。



というのも、中2あたりから、なんとも不思議なことに私と仲良くなる男の子たちは、次々と彼女持ちになっていくことがあった。


ちょっといいなと思ってた男子から、全くただの友達だとしか思ってなかった男子まで。



< 5 / 52 >

この作品をシェア

pagetop