陽だまりをくれたきみが好き。


まさか佐々木くんと再会するとは、思わなかったけど。



「内田くんも、今日はありがとう」



帰り道。

来た道をふたりで並んで歩く。


……そういえば、早瀬くん私の制服のことなにも言わなかったなぁ。


気づかなかったのかな。

って、それどころじゃなかったか。


でも早瀬くんがどんな反応してくれるか、楽しみだったからすこし残念。



「内田くんがキレちゃった時、どうしようって思ったよ」


「……悪りぃ。頭に血がのぼってさ」


「優しいから怒ってくれたんだよね。あんな誤解されるようなことも、言ってくれたし……」


「誤解?」


「ほら、なんで俺がこいつのこと好きにならねぇなんて言えるんだよ〜って。あれ佐々木くんに誤解されてたかもしれないのに……ありがとう」



私を守るために、ありがとう。

内田くんは、やっぱりすごく優しいね。



「……誤解されてもいいって言ったら?」


「え?」


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