陽だまりをくれたきみが好き。



「…………」



内田くんが教室に戻って来たのは一時間目が始まる少し前だった。


玲香ちゃんと一緒じゃないのが気になったけど、私と顔を合わせたくないのかなって思ったら聞く気にはなれなかった。



「あいつ早退するって。明日は、来ると思う」


「そっ、か……」


「それから、俺、お前と関わるの、やめる」


「え」



またガツーンと頭を殴られたような衝撃。


な…なんで……?



「言っとくけどお前のことがキライだからとかそんな理由じゃねぇーから」


「そ、んな……」



だったらどうして……。



「……あいつには誰かがそばに居てやらねぇーといけねぇんだ」



あいつって、玲香ちゃんの、ため……?




「お前には亮太だって、前田と河村だっているし……俺がいなくても大丈夫だろ」



でも、でも……。

内田くんとお話したり、笑いあえなくなるなんて……。


そんなの、イヤだよ?


だって、私は、内田くんのことが、

……好き、なんだもん。


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