陽だまりをくれたきみが好き。



「ほら、肩濡れてるし」



私の濡れた肩に、内田くんのゴツゴツした手が触れる。


ーードキンッ……。



「……い、いいんです」


「よくねぇーよ。とりあえず行くぞ」



え? 行くって……。



「ど、どこに?」


「俺ん家」



俺ん家って……。



「えぇ!!」



***



「こ、ここって……」



公園から徒歩5分ぐらいの場所にそびえ立つ高級マンション。


このマンションを見上げるのは二度目。


だってここは前に玲香ちゃんの家に遊びに来た時と同じマンションだから。



「そうか、内田くんと玲香ちゃんは幼なじみだもんね」


「まあ……。ちなみに亮太の家もここだけど」



……ま、まじですか!

みなさんどれだけお金持ちなの〜っ!


って、そんなこと言ってる場合じゃなくて!


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