陽だまりをくれたきみが好き。
「わっ、私……か、帰ります……っ」
「……待てよ!」
来た道を引き返そうとした時、パシィッと、掴まれた手。
その瞬間に思考が停止して、動けなくなる。
……掴まれてるとこ、ジンジン熱くなってる……。
「あがってけよ。タオル貸すし」
「でも……」
「だー!もう!いいからあがってけ。お前と一緒にいたいんだよ、俺が!」
……え?
今、なんて……?
内田くんの顔を見上げると、しまったとでも言いたげな表情を浮かべていて。
みるみる赤くなっていく頬と耳に、キュンと胸が小さくなる。
「いや、今のはなんていうか……その……」
「あの、嬉しい、です」
「え」
「……私も、内田くんとお話ししたいです。できることなら」
お前と関わるのやめるって言われた時からずっと胸が張り裂けそうに痛かった。
玲香ちゃんと仲良さそうに話している姿を見て本当はずっと複雑な気持ちだった。
今だけでも。
内田くんと友だちに戻ることができるなら……。
私は、すごく、嬉しい。