陽だまりをくれたきみが好き。
《side*晶》
俺たちはいわゆる幼なじみだ。
亮太と玲香とは小さい頃から住むマンションが同じで、年も同じだし、親同士もなぜか仲良かったから。
『晶!遊ぼう!』
『うん!』
俺たち3人が仲良くならないわけがなかった。
『うえーんっ、亮太ー!晶がいじわるする〜っ』
玲香は俺がちょっとからかっただけですぐ泣いた。
髪の毛を掴んだり、物を隠したり。
ちょっとしたイタズラ。
その時の俺は玲香が俺のするイタズラで泣いたり困ったりするのが楽しくて仕方なかった。
玲香が俺のすることで表情を変えることがたまらなく嬉しかったんだ。
『おい晶!玲香を泣かせんな!』
でもその度に亮太が玲香をかばって頭を撫でながら慰めていた。
小さい頃の俺はそれがすげぇイヤで、気にくわなかった。
『玲香は俺が守ってやるからな』
『うん!ありがとっ。亮太、だいすき!』
俺は玲香をいじめる悪者で、
亮太はそんな俺から玲香を守るヒーロー。
それが幼い頃の俺たちの関係。