陽だまりをくれたきみが好き。


玲香の顔は見なかった。

……いや、見れなかった。



『亮太だって美人で可愛い女の子と付き合いてぇーだろ?なにが楽しくてお前みたいなブスと付き合わなきゃなんないんだよ。拷問かよ』



ハハハって笑った瞬間。


隣に玲香がいないことに気がついて後ろを振り向くと、立ち止まった玲香がうつむいたように肩を震わせていて、まずいって思ったけど、もう遅かった。


ツーーと頬を流れる涙。


傷つけてしまったことは明白だった。



『玲香……っ』



早い足取りで俺の横をすり抜けて帰ってしまった玲香に伸ばした手は行き場を失った。


小さくなっていく背中。


さすがにマズったと、反省した。


そしてその次の日からニ週間、玲香は学校には来なかった。


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