陽だまりをくれたきみが好き。



『今日も玲香休みなんですか?』


『そうなのよ。ごめんねぇ』



朝、学校に行く前に玲香の家に亮太と二人で迎えに行くと玲香のお母さんが出て来た。


仕方なく二人で通学路を歩いた。



『晶なんか知ってる?あいつ、メールも返さねぇんだぜ?』


『そ、そうなんだ……』



亮太の言葉にドキ!とした俺がいた。


やっぱり、俺のせいかな。

言い過ぎたのかもしれない。


謝らなきゃ、なんねぇーよな……。


なんて思っていたある日の放課後。

玲香が学校を休んでちょうど14日が経った、ある晴れた日。



『あきら!』



数学で出された宿題めんどくさいなーなんて思いながら帰宅している途中。


マンションのロビーのところで呼び止められた俺。


声で玲香だってことは気づいていたから。



『玲香、この前は言い過ぎ……た……』




謝ろうと振り向いた瞬間の衝撃は、今でも忘れられない。


れい……か……?


手に持っていたカバンを手放した。



『……お前』



……だれ?


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