陽だまりをくれたきみが好き。


『人は外見じゃねーよ。なんでだよ、くそ……っ。わかったって言ってたじゃねぇかよ。俺がそばにいるだけじゃダメなのかよ……』


『亮太っ……ごめんなさい……っ』


『許さない。もうお前なんか知らない』



亮太はそう言うと来た道を引き返して行った。


……この日から俺たちの関係は大きく変わった。


一緒に学校へ行くこともなくなったし、一緒に帰ることもしなくなった。


学校でもクラスはバラバラだったし、疎遠になる条件は揃いすぎていた。


そして玲香はしばらくして学校を転校した。


整形した玲香はさらにひどくいじめられていたから。


亮太は玲香を助けることはしなかった。



『大丈夫か……』



こんな風になってからしか、俺の出番がやって来ないなんてな。



『ごめんな。俺の、せいだ……』


『晶のせいじゃないから。気にしないで』



転校する前にした、最後の会話。


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