陽だまりをくれたきみが好き。


《side*亮太》



なにが……どうなってんだこれは……。



『本当はまだ、亮太のことが、好きなのに……』

『取らないで……。私から亮太を、取らないで……っ』



学校に来た俺は教室までの道のりで人だかりができていることに気づいて近づいてみればそんなことを……。


玲香の心の叫びが心に突き刺さる。


……なんだってんだ。

お前は俺のことを裏切ったじゃないか。



『また外見のことでいじめられた。お父さんがね、そんなにいじめが辛いなら整形費用ぐらい出してやるって。玲香が決めなさいって言われた』



玲香が落ち込んだようにそう俺に相談して来たのは中学二年生にあがってすぐのこと。



『玲香はそのままでいてよ。整形なんかする必要ねぇよ。俺がずっとそばにいて、守ってやるから』


『……ありがとう、亮太』



ギュっと、手を握りしめた。


誰がお前のことを否定しようと、

誰がお前のことを傷つけようとも、


お前が俺を信じてそばで笑っていてくれるなら、
俺はお前のことを全力で守るって。


そう、思ってたんだ。


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