陽だまりをくれたきみが好き。
『おはよう』
『またな川口!』
『気をつけて帰れよ』
最初は挨拶から。
そして徐々に距離を詰めて行った。
『俺はお前のこと好きだよ』
今度は間違えない。
そばにいるって約束。
俺だけは川口の味方だって、そういう意味。
恋人だったら、なにも言わなくてもそう思ってくれるだろ?
玲香にできなかったこと、してあげたい。
川口と付き合いたいって思ったのは、そんな正義感から。
そして実際に川口と関わってみると俺が思っていたより明るくて純粋で天然で……誰よりも女の子らしい彼女がいた。
『早瀬くんっ、今日のお弁当はどうかな?』
『おはよう!早瀬くん!』
『見て、飛行機雲だ!』
明るく可愛い彼女に惹かれた。
惹かれていたと、思っていた。