陽だまりをくれたきみが好き。
いじめられるぐらいなら一人でいたほうがマシだって思ってた。
変わるのがすごく怖かった。
変わろうとして、勇気を振り絞ることができなかった。
それでも毎日キラキラした笑顔でいる早瀬くんに憧れて、
私もあのキラキラしたところに行けるなら。
怖いけど、一歩を踏み出そうって思えた。
『俺はお前のこと好きだけど』
ラストチャンスだと信じて、早瀬くんの手を握りしめた。
全てのはじまりは早瀬くんでした。
「早く来すぎちゃったな……」
スマホの画面を見ながら呟いた。
15分も前に着いちゃった。
白生地にブルーの花たちが咲くズボンに黒のタンクトップのうえに短い丈のTシャツを重ね着した。
おかしく、ないかな……。
「お待たせ!」
駆け寄る足音。
顔を上げると早瀬くんが手を上げて目の前にやって来た。