陽だまりをくれたきみが好き。


内田くん。


私の精一杯なキモチを聞いてくれますか?







保健室前の廊下。


上がった息を整えるように肩で息をする。


……き、緊張して手が震える……。


すっごい勢いでバックバク言ってる胸に手を置いた。



「よし……っ」



ーーガラガラッ……。


扉を開けると足を踏み入れる。


二つあるベッド。


一つはカーテンが開いているけれど、一つは閉められているから……。


ここに、内田くんがいるんだ。



「う、内田くん……?」



あれ、返事がない……?



「あのね、話があるんだけど……聞いてくれる?」



いいや。

顔が見れないなら、こっちの方が緊張しないで済む。


……もう十分に緊張はしているんだけど。



「私ね、内田くんに出会えて良かったって心から思うよ……?最初は怖い人だなって思ってた。でも自分のキモチに正直に生きる内田くんがすごくかっこ良く思えたの……」



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