陽だまりをくれたきみが好き。


声がうわずる。


ああ、どうしよう……。



「だから……その……」



情けなく震えるくちびると指先。


カーテンの向こう側に内田くんがいるんだと思うと心臓が爆発しちゃいそうになる。


……だけど、言うんだ。



「私は内田くんのことが……好き……デス……」



い、言った……!


肝心なところで声が相当小さくなってしまったけれど、内田くんにはちゃんと届いただろうか?


生徒の声が遠くのほうで小さく聞こえる。


二人きりの空間と、生まれてはじめての告白に身体が熱くなる。


ドキドキしすぎて、心臓が爆発しちゃいそう……!



ーーシャーー。


カーテンをゆっくり開ける。


たまったツバを飲み込んで、

君がいる方へ一歩を踏み出す。



「内田くん……?」


「おま……っ」


「……なんで泣いてるの?」


「ばっか!見んな、アホ!」



えええ?


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