陽だまりをくれたきみが好き。
「お母さんには私の気持ちなんてわからない……っ」
「……そうね」
「私が幸せじゃないのは、お母さんが私を美人に生んでくれなかったからだからっ……」
言い捨てるように階段を駆け上がって、自室の扉を強く閉めた。
ベッドにダイブすると、悶々とした気持ちを発散させたくて、バタ足をするけど、当然そんなことじゃ気なんか紛れるわけもなくて。
お母さんなんか、お母さんなんか……嫌いだ。
しまっていた鏡を取り出して化粧を落とした。
「……こんな私、大っ嫌い……っ」
現れたブサイクな私を見て、呟く。
こんなブサイクな私なんか大嫌い。
こんな可愛くない私、いらない。
もっと可愛くなりたい。
もっと、もっと……。
そうしたらきっと私の居場所ができる。
そうしたらきっと、お母さんもあんな冷たい視線を私に向けたりしないでしょ……。