陽だまりをくれたきみが好き。
ただ平凡に過ごしたいだけです
「あ、晶……!?」
玲香ちゃんが金髪の彼を見てそう叫んだ。
アキラって……。
うちのクラスの不登校生の、内田晶?
入学式にも来なかったっていう?
彼が……内田くんなの……?
「学校には来ないかと思ってた」
「別に、来る予定なかったけど、親父とバトってしょうがなく出て来た」
知り合いのように話す早瀬くんに首をかしげる。
「三人は、知り合いなの……?」
「俺たちは幼なじみなんだ」
早瀬くんが苦笑いで答えてくれる。
幼なじみ……?
内田くんも、玲香ちゃんと早瀬くんの幼なじみってことでいいのかな。
「元、幼なじみな?」
内田くんがそういうと「あ、そだ」とカバンの中から私があげたお弁当箱を取り出して。
「これ、さんきゅ。美味かった」
「あ……ううん……!」
渡した時よりも軽くなったお弁当箱を受け取る。
ちゃんと食べてくれたんだ。
よかった。