陽だまりをくれたきみが好き。



ーーガラガラッ。



「はい、ホームルームはじめるぞ〜。席につけ〜」



教室に先生がやって来てみんながそれぞれの席に戻っていく。


……あ。



「内田くんの席はそこ、デス」


「ん?……あぁ、ありがとう」



立ち尽くしていた内田くんに声をかけた。


私の、斜め前の席。

玲香ちゃんのとなりの、席。


内田くんの髪の毛、やっぱりすごいなぁ。


……って、それよりも。


早瀬くんの告白、あれってどうしたらいいの?


私のことをからかってるのかな……。


でも早瀬くんはそんなことする人じゃない……よね。


だからこそ、驚いているんだけれど。


……じゃあ、本気なの?


なんで?私のどこが?


ブサイクで、根暗で、キモい私のどこを好きになったというの?


わからないよ……。


とてもじゃないけど、信じられないよ。



「……っ……」



生まれて初めての告白なのに。


素直に喜べないのが、悔しいよ。


こんな風に疑ってしまうのが、辛いよ。


一生できないと思っていた恋、なのに。


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