陽だまりをくれたきみが好き。



ドキドキ…!


心臓が……動きすぎているからか……か、体が熱くなる。


真っ直ぐな早瀬くんの目のチカラが強すぎて直視できない。


そんな綺麗な瞳に、みにくい自分を映されているんだと思うと、そわそわして落ち着かない……。


逃げたい。今すぐに……!



「そ、そんなの……っ」


「ん?」


「で……っ、できるわけないです!!」



涙目になりながら早瀬くんの手をほどくと、教室まで全力疾走。


そんなのできないよ…!


だって、だって……。

早瀬くんのとなりにいつもいたら私、ドキドキして死んじゃいます……!!


無理です!無理!


……あぁ、もう。


こんなんじゃ私、早瀬くんに迷惑かけるだけだ。


イヤだよ、そんなの。


早瀬くんのとなりに、いると、私が私でなくなっちゃう。


知らない私が、いる。


こんな私知らない。


このまま、爆発しちゃいそうな気持ちを抱えたまま早瀬くんのとなりに居たら……私、どうなるかわかんない。


こわい。


< 61 / 206 >

この作品をシェア

pagetop