陽だまりをくれたきみが好き。



そんな世界の中にいて、人と関わることがすごく怖くなって、言葉もすんなりとは出なくなった。


消えたかった。

本当は、ずっと。


消えてしまいたかったのーーー。


世界に絶望して、消えたいと思った反面、
どこかで「私も笑いたい……」と願っていた。


早瀬くんはそんな私の希望であり、願いであり、夢みたいな存在。


信じたいのに、信じられない。

怖い。でも、一歩を踏み出したい。


そんな葛藤が心のなかでぐちゃぐちゃになって、自信をなくす。


一歩を踏み出すことに怯えて、立ち止まったまま。


ぐるぐる同じことばかり考えて最後に思うことはいつも一緒……。


ーーどうしてこんなに苦しまなきゃいけないの?


みんなはきっとこんなことじゃ悩まないはずなのに……。


私は、私以外のみんなが羨ましい。


すごく、すごく。


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