陽だまりをくれたきみが好き。



「それが付き合うってことだろ?」



寄り添う方法を、私は知らない。

支え合う方法を、私は知らない。


誰とも関わらずに、ずっと独りだったから。


知らないことを受け入れることって、すごく怖いんだね。


勇気が、いる。


だけどいつまでもこんな私はイヤだから。


変われるなら、やっぱり私は、一歩を踏み出したい。


根暗な自分じゃなくて、早瀬くんや玲香ちゃんみたいに輝きたい。



「少しずつで、いいから……」


「ん?」


「早瀬くんのこと、知りたいです」


「…………」


「少しずつで、いいから、私のこと、早瀬くんに知ってもらいたい」



声が震える。

スカートを握る手にも、力が入る。



「怖い、けど……私もみんなと同じように笑いたい……っ」



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