陽だまりをくれたきみが好き。


「自分は自分で行くしかねぇーよ。それで独りになるなら仕方ねぇー。俺は妥協と遠慮で出来た仲はいらないし」



なるほど。



「でも、それで俺はあいつのこと傷つけたんだよな……」


「あいつ?」



あっ……。


聞いた瞬間に口をつぐんだ。
内田くんの表情が、あまりにも苦しそうだったから、聞かない方が良かったんだって、すぐに思った。



「俺は言葉で人を死なせたことがあんだよ」



え……。

どうゆうこと……?


この前言っていたことと関係あるのかな。



「そん時に思った。言いたいことを言うのは、いい。けど傷つけるのはダメだよなって。すげぇ後悔してる」



……なんて声をかけたらいいか、わからない。


私には、難しすぎるよ。


こんなに傷ついている内田くんを、慰められる術を、私は知らない。


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