陽だまりをくれたきみが好き。


色気むんむんな瞳と、くちびる。

そのくちびるの端が持ち上がって、白い歯がこんにちは。


シルバーの3つのピアスとリング。


どれもが内田くんをより輝かせる。


……そんな綺麗な顔で「やなの?」なんて甘えた声で聞かれたら……。



「……やじゃ、ないよ……」



恥ずかしくて、顔を上げられない。


でも友だちって、どこまでが友だちなんだろう。


話したら友だち?

会ったことがあれば友だち?


『友だちになろう』『うんいいよ』


この会話があれば友だちなの?


よく、わかんないや。



「本当はさ、俺だって自信ねぇーんだよ」



え……?



「大切なやつ傷つけてから、どう人と接すればいいかわかんねぇーんだよ。妥協がイヤだからとかなんとか言ってたけど結局は逃げてんだ、俺」



自嘲するかのような内田くんの表情にグッと胸が詰まる。


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