陽だまりをくれたきみが好き。
バスケットボールでさようなら
「おはよう!川口さん」
「前田さん!お、おはよう…っ!」
教室に入るなり前田さんに声をかけられ、少しびっくりした。
清々しい朝。
元気いっぱいな、一日のはじまり。
うれしい気持ちで、スタートです。
「ねぇ川口さん。早瀬くんと付き合ってるってホント?」
「えっ…う、うん…っ」
前田さんの隣にいる河村さんが身を乗り出すように聞いて来て、思わずたじろいでしまった。
席に座りながら考える。
勢いでうなずいてしまったけれど、言っても、良かったんだよね?
自信、持ってもいいんだよね?
私が早瀬くんの彼女だって、胸を張っても……。
「そうなんだ!いいなあ、彼氏!」
おびえたように自信がなくなっていたから、河村さんの明るい声が聞こえて拍子抜けする。
……私。
無事なの……?