元殺し屋と、殺し屋
「ボクは紅羽と呼ぶのに慣れましたから。
もう変えられませんね」
私のカードを澪鵺が抜き、揃っていたらしく、座席に備え付けられているカード置き場に置く。
・・・羨ましいなぁ、揃って。
「じゃ、私も変えないわね」
澪鵺のカードを抜く。
・・・やっと揃ったぁ!
カード置き場に揃ったカードを置く。
「でも、彼氏彼女と間違えられたら困るわね」
「・・・略さない人、ボク初めて見ました」
「何のこと?」
澪鵺は再び揃っていたらしく、カードを置く。
何で澪鵺ばかり揃うのよ。
「普通は、彼氏彼女ではなく、カレカノと略すのですよ」
「そうなんだぁ・・・」
再びカードが揃う。
このままカードが揃い続ければ、私の勝ちね!
「まぁ、紅羽は普通の人ではないですからね」
「ヒドいこと、平気で言うのね・・・」