元殺し屋と、殺し屋
「情報屋はお金さえ払えば、何でも情報を教えてくれます。
だからボクは、氷さんに多額のお金を支払い、玉置紅羽と沖島有咲について調べたんです」
氷さんが、私たちのことを・・・?
「嘘よ。
氷さんがいくら情報屋でも、多額のお金を積まれても、私たちの情報を渡すはずないわ」
「では、証拠をお見せいたしましょうか」
「証拠・・・?」
制服のポケットからスマホを取り出した澪鵺は、軽く操作し、私に渡してくれた。
「・・・何、これ・・・・・」
「ボクが氷さんから手に入れた情報ですよ」
そこには、私が両親を失い喧嘩三昧の日々を送っていたことや、氷さんに「強くなりたいか」聞かれて殺し屋の道へ進んだことも、全て書かれていた。
私のことだけではない。
有咲が復讐のため殺し屋になったことも書かれていた。
「・・・よ」
「え?」
「澪鵺はこんな情報を手に入れて、何が目的よ!」
こぼれそうな涙を抑えながら、私は叫んだ。