元殺し屋と、殺し屋
今まで、恋とは無縁の世界に生きてきたし。
恋なんて・・・と思っていた。
というか。
私に恋をする資格なんてあるのかな?
私は、多くの人の命を奪って来た。
今でもたまに、連続殺人鬼・ダークのことはニュースで見かける。
未だ捕まっていないみたいで。
まぁ捕まっていたら、今ここに私はいないんだけどね。
もし私を好きになる人が現れても。
殺人鬼である私を、心から愛することなど出来るのだろうか?
人の命を奪った私に、
恋をする資格など、
あるのでしょうか・・・・?
「紅羽?」
「どうしたの?悩み事?」
花菜・・・知紗・・・・。
「ありがとう。
でも何もないよ。心配しないでね」
私は出来る限りの笑顔を向けた。