元殺し屋と、殺し屋
「ふぅん・・・」
「まぁ良いや。そろそろ着くよ」
あ、本当だ。
け、結構長い道のりだったな。
「じゃあね紅羽」
「夕飯の時、会おうねー」
「うん、後でね」
花菜と知紗たちと別れ、私と澪鵺は部屋へ向かう。
部屋への扉は、カードキーだ。
白い扉で、高級そうな感じ。
ベッドは2個あり、テーブルも2個ある。
ひとまず、テーブルの上に鞄を置く。
「ねぇ澪鵺。
どうして澪鵺は、私と同じ部屋になれて嬉しいと思ったの?」
「あ?」
・・・澪鵺、素に戻ってる。
眼鏡を取り、ボサボサ黒髪も手で簡単に直す。
「相島と逢沢って、ボクのこと見たらキャアキャア言いそうじゃないですか?」
「・・・そぉ?」
「絶対そうですよ。
それが嫌なので、紅羽と同じ部屋が良いと思ったんです」