元殺し屋と、殺し屋
「大人をなめると、痛い目に合うぞ!」
「なめたくねぇよ!マズそうなモンをなぁ!」
胸元に手を当てたおじいさんを、ケッと笑いながら見下す兄ちゃん。
ごもっともですね。
まぁ、意味違いますが。
めんどくさいなぁ。
早めに終わらせちゃうか。
「ロンリネス、そろそろ行くよ」
「・・・待ってくださいダーク」
「え?」
まさかのストップ?
「ダークはあのお兄さんを守ってください」
「は?殺し屋を守るの?」
「良いですから」
意味わからん。
まぁ、良いか。
私は音もなく道へ飛び出し、サッと2人の間に立つ。
おじいさんも兄ちゃんも驚いている。
まぁ当たり前だよね。
目の前にいるの、どう考えても未成年の黒髪少女だもん。