元殺し屋と、殺し屋
「任務完了・・・」
スタスタと歩いてきたのは、紛れもないロンリネス。
灰色パーカーのフードを取っているので、銀髪と目が見えている。
手には、血のベッタリ付着した、ロンリネス愛用の刀。
「ご満足ですか?」
「ええ、ありがとうございまっす!」
嬉しそうにお礼を言う兄ちゃん。
って、は?
何故兄ちゃんがお礼を言う?
「じゃ、おれっちはこれで。
ありがとうございます~た!」
変なお礼を言いながら兄ちゃんは小さくスキップをしながら、帰っていく。
「ロンリネス?」
「は~い、お願いしま~す」
恐らく死体屋に電話をかけているロンリネスは、通話を終えると、私を見て微笑んだ。
あの・・・無邪気な子どものような笑みで。
「帰りましょうか、ダークさん!」
「え・・・ええ・・・・?」
戸惑いながらも頷いた私は、ホテルへの道を戻り始めた。