元殺し屋と、殺し屋
俺だって、復讐なんて考えていなかった。
でもあの人は・・・俺に言い放ったんだ。
『紅羽に復讐しなよ。
復讐しなければ、澪鵺が壊れる。
やり場のない怒りが、澪鵺自身を壊してしまう。
自分を守るためには、紅羽に復讐しなよ』
あの人は、笑いながら俺に言った。
奇妙に口元を歪めながら。
レンナ・・・。
会いたいよ、レンナ。
お前を強く抱きしめたい。
・・・やべ、気が散る。
情報調べに、集中しねぇと。
氷さんの元には、多くの依頼が来る。
ブラックキャットでまともな情報屋は、氷さんと俺だけ。
氷さん1人では調べきれないほどの情報なので、俺は今日も徹夜して、情報を調べ続ける。
最後に寝たの、いつだっけ?
もうすぐ・・・もうすぐだよ、レンナ。
もうすぐで、復讐は終わるよ。