元殺し屋と、殺し屋
「澪鵺~!!」
「どうしたんですか?そんなに泣いて」
「馬鹿馬鹿馬鹿ァ!」
私はいつかと同じよう、澪鵺の腕をポカポカ殴った。
「うわああああんっ!」
「どうしたんですかー?」
私の泣き声を聞いた看護師さんが入ってきた。
「・・・あら?神崎くん、大丈夫?」
「ええ・・・」
「お医者様、呼んでくるわね。
それにしても、彼女さん、嬉しいのね」
「嬉しい・・・?」
「毎日来ていたのよ。
神崎くんがいつ起きるかって。
たまに病室で泣いていたしね」
「・・・いつから来ていたんですか?」
「あなたが運ばれてきて、5日後のことよ。
もう1週間は、毎日欠かさず通っていたのよ」
「・・・」
「もう自殺未遂なんてしないで、彼女さんの傍にいてあげてくださいね?」
ひたすら泣く私を、澪鵺は優しい眼差しで見ていた。
「1週間も、欠かさず来てくれていたんだ?」
「うんっ・・・」
「・・・俺のために?」
「勿論!誰のために通うって言うのよォ!」