元殺し屋と、殺し屋
「紅羽、そのぐらいにしておいた方が良いんじゃないんですか?」
「澪鵺!」
氷さんのバーから出てきた澪鵺を、抱きしめてのお出迎え。
私案外、抱きつき魔らしいです。
「ここはアメリカかい?紅羽チャン」
「アメリカっていうより、紅羽がレイを好きすぎるだけだろ。総司」
「そうかもしれねぇな。
まぁレイは紅羽チャンが抱きつくのをそこまで嫌がっていねぇし。
相思相愛なんじゃねぇの?
ってオレは思うけどな、恭真」
「確かにそうかもな」
「あの2人、仲良いと思わない知紗?」
「思う思う!チサたちも紅羽たちを見習わなくちゃね!」
2人の男子と2人の女子がそう話していたことを、私は知らない。
「あ、じゃあ行きましょうか!」
銀髪に紫色の瞳で、澪鵺は皆に言う。
その後、スッと流れるように私の手を握る。
―――――――その光景を、皆が羨ましがり、カップル同士手をつないだのは、知らないフリをしておこうかな?
暫くし、着いたのは遊園地。
今日はダブルデートならぬ、トリプルデートなのです!
メンバーは勿論!
私と澪鵺ペア。
花菜と総司ペア。
知紗と恭真ペア。