元殺し屋と、殺し屋
神崎澪鵺くんは!
さっきから一言も話さず、分厚い本から目を離さない。
そんなに面白いのか?
「神崎くん」
「・・・」
「その本、面白い?」
「・・・」
オイッ!
シカトするなよ!!
「無視しないでくれるかな?」
「・・・」
「か、神崎くん・・・?」
あ・・・、マズい。
殺気でそう・・・黒い笑顔も。
マズい・・・封印しないと・・・・!
「か、神崎くん・・・」
「・・・何?」
「その本、面白いですか?」
殺気と黒い笑顔を見せないため、思わず敬語になる。