元殺し屋と、殺し屋









「・・・じゃ、俺」

「うん」

「・・・死にます」




・・・は?




急いで後ろを振り向くと、どこからか取り出した小型ナイフを、神崎は首元に当てていた。





「ちょっ!何しているのよ!!」

「だってダークさん、殺し一緒にしないんでしょう?
俺・・・ダークさんと殺しをやるのが夢だったのに・・・」

「夢?」

「俺、殺し屋を始めた頃、氷さんからダークのことを聞きました。
それ聞いて、凄いなって思いました。
だから・・・一緒に、仕事を・・・したかったんです・・・・・・」




首に、刃先を当てる。

少しだけ、ほんの少しだけ、血が流れる。




やばい。

このまま放っておくと、コイツ死ぬ。




「落ち着け!
わかったわかった!!
仕事するから、一緒にするから、早まるなぁ!!!」

「本当ですか?」

「やるやるやるっ!!」







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