元殺し屋と、殺し屋










タケシさんの持つ包丁の刃先は、カナコさんに向いている。




私も木の影から、姿を現す。

カナコさんもカナエさんも驚いている。

それが当たり前の反応だ。




だって私は、

武器である、小型のナイフを両手に持っているんだもの。




それなのに。

タケシさんは一切驚いていない。




どうして?

普通、刀と刃物を持った人が2人もいたら、驚くでしょう?





「・・・どけ、ロンリネス」




タケシさんは、今まで話していた雰囲気とは全く違う。

目も暗いし、口調も冷たい。




って、ロンリネス?

どうしてロンリネスだってわかったの?







< 74 / 285 >

この作品をシェア

pagetop