元殺し屋と、殺し屋
「きっ・・・きゃあああああっ!」
血まみれタケシさんを見たカナエさんが、急いで逃げ出そうとする。
あっ・・・待てっ!
「逃がさないよ?」
「ヒィッ・・・!」
ズボンのホルダーに入っている銃を、おでこに向けると、
カナエさんはアッサリ立ち止まった。
「キャハハハハッ!
可哀想だねぇお姉ちゃん!
あたしからタケシを奪った罰だよ?」
「か・・・カナコ・・・!」
「キャハハハハッ!」
夜の道に、カナコさんの狂った笑い声が響いた。
「さぁ、さっさと殺してしまって?
タケシよりも、残酷な殺し方でねっ!」
わかったわ。
私は頷いた。