元殺し屋と、殺し屋
「では、私たちはこれで。
2度と会うことがないよう・・・お祈りしております」
ペコンッと一礼した私は、ロンリネスに声をかけた。
ロンリネスは富岡さんを見て、ふっと笑い、そのまま歩き出した。
私はもう1度お辞儀をして、その後を追った。
「ロンリネス」
「お疲れ様ダークさん。
さすが噂通りの、元だけど、世界一の殺し屋ですね」
「ありがとう。
あなたのお手並みも拝見したわ。
世界一と言われても納得の技術だったわ。
多分、私以上ね」
「ダークさんに褒められるなんて!
俺ぐらいですよね?褒められたのは!」
「そうね。
私は一匹狼の殺し屋。
仲間なんていなかったもの。
当然、褒める人物もいなかったわ」
氷さんは殺し屋だけど、仕事をしている所なんて見たことなかったし。
有咲は仕事しているところ見たことあるけど、褒められるかどうかは別。
氷さんと有咲以外、私は仲間なんていなかったから。
人を褒めるなんて・・・。
ロンリネスが初めてだわ。