元殺し屋と、殺し屋
僕は紅羽に内緒で、犯人へ会いに行った。
その人も、別の組織に所属する殺し屋だった。
会うのはとても簡単だった。
犯人が所属していた組織にも、僕は情報を提供していたから。
いつも情報を提供している代わりに会わせてほしいと頼むと、組織のボスは喜んで会わせてくれた。
僕は犯人に、何故有咲を殺したか聞いた。
犯人は笑っていた。
数日後。
僕はボスに、再び新しい殺し屋が来ることを知った。
それが、神崎澪鵺だった。
ロンリネス・・・僕は英語を嗜んでいたから、意味がすぐにわかった。
調べて行くうちに、何故彼がロンリネスを名乗っているかも、すぐにわかった。
「和泉氷さんですね?」
出会って早々、澪鵺は言った。
僕はまだ、自己紹介もしていないのに。
「調べさせていただきました。
俺も情報屋でしたからね」
澪鵺は不敵に微笑んだ。