元殺し屋と、殺し屋
「紅羽、神崎と一緒だねぇ!」
「まぁ、公平なんじゃない?」
・・・に、なりますよね?
あぁ・・・
なんかこの先、良いこと起こりそうにないんですけど?
――――――――私が1人で落ち込む中、澪鵺が冷めた目で私を見降ろしていたのを、私は知らなかった。
数分後、電車がホームへと入ってきた。
私たちの班が乗るのは、5号車。
全10号車なので、丁度真ん中だ。
車内へと入り、座る。
私が澪鵺より先に入ったので、流れ的に私が窓側になる。
後ろは花菜と久保田くん、前は知紗と恭真だ。
はぁ・・・話すことないなぁ。
修学旅行は楽しみだけど、隣がコイツというのはなぁ。
澪鵺は鞄の中から分厚い本を取り出し、読み始めた。
私は本など持ってきていないので、やることがない。
1人でトランプなんて出来ないし・・・。
眠くもないし・・・。