うっかり持ってきちゃいました 2
「ついでに余ったお金で今流行のにゃんこメダルを買うのだ。ウォッチなるものも買うのだ。変身ベルトもなのだ」
あれだよね、お金の使い方のわからん子供に大金持たせちゃ駄目だよね。お兄様達、教育間違ったよね。
「ついでに隣国の王子が自慢してた精霊の泉も買うのだ。ミニドラゴン飼うのだ。色違いで5頭なのだ」
……一体いくら貰ったんだ。非常に興味が出て来た。ついでに5色のドラゴン見てみたい。
「おいリコ、セレ様が限定ランチオーダーしちゃったぞ。お前落とされてやるのか」
なんだかドリームにどっぷり浸かり始めた王子様を放って、呆れた顔でフィル君が聞いてくるけれど、私は頬を押さえた。
「フィル君、私気付いたの……大切な事に」
「な、なんだよ」
「今更遅いかもしれないけど、わたしっ、私達……!」
「リ、リコ?」
フィル君は上目遣いで迫る私に、赤い顔をしてどもる。風邪でも引いたのかな、大丈夫かしら。
「ーー私達、お師匠様からお年玉もらってない……!」
私の悲痛な声に、フィル君はがっくりと肩を落とした。
「分かってる。このパターンだって分かってる。しっかりしろ、俺。分かってるだろうが」
壁に向かって囁いているのは壁ドンの練習だろうか。
ここに女子がいるというのに。まあいいか。
あれだよね、お金の使い方のわからん子供に大金持たせちゃ駄目だよね。お兄様達、教育間違ったよね。
「ついでに隣国の王子が自慢してた精霊の泉も買うのだ。ミニドラゴン飼うのだ。色違いで5頭なのだ」
……一体いくら貰ったんだ。非常に興味が出て来た。ついでに5色のドラゴン見てみたい。
「おいリコ、セレ様が限定ランチオーダーしちゃったぞ。お前落とされてやるのか」
なんだかドリームにどっぷり浸かり始めた王子様を放って、呆れた顔でフィル君が聞いてくるけれど、私は頬を押さえた。
「フィル君、私気付いたの……大切な事に」
「な、なんだよ」
「今更遅いかもしれないけど、わたしっ、私達……!」
「リ、リコ?」
フィル君は上目遣いで迫る私に、赤い顔をしてどもる。風邪でも引いたのかな、大丈夫かしら。
「ーー私達、お師匠様からお年玉もらってない……!」
私の悲痛な声に、フィル君はがっくりと肩を落とした。
「分かってる。このパターンだって分かってる。しっかりしろ、俺。分かってるだろうが」
壁に向かって囁いているのは壁ドンの練習だろうか。
ここに女子がいるというのに。まあいいか。