うっかり持ってきちゃいました 2
「俺が召喚したのは、うっかり持ってきちゃっても影響の少ない異世界の存在」
その目は、何となく。
「俺を必要としてくれる運命の人」
いつもと違ってて。
「でもリコ、きっと違うんだ。ーー“俺が“必要とする、運命の人だ」
とんでもない、殺し文句を。
「帰るな。この世界に、ここに居て。俺のそばに」
私をうっかり召喚した魔法使いの男の子は、一撃必殺のクリティカルヒットをかましたーー。
「……何キミたち、やっとくっついたの」
家に帰った私たちを迎えたお師匠様が、呆れたように言って。私はニンマリと笑ってみせる。
「お師匠様、聞いて聞いて!フィル君が最高に可愛くてもう鼻血がね!」
「やめろぉぉバカ女!!」
喜び勇んで報告しようとする私の口を押さえて、フィル君は真っ赤な顔で叫んだ。あら涙目。
「一生の不覚っ……!こんなデリカシー壊滅女にうっかり告白するなんて……」
「え、何後悔してる?いらないなら私にくれる?」
「お師匠様ったらあらゆる隙を逃さない、えげつないくらい有能なイケメンだね!」
「だ、ダメです!」
勢いよく叫んだフィル君は、ニマニマ笑い合う私とお師匠様に気づいて、さらに真っ赤になってしゃがみこんだ。
「ああああ、ずっとこうやって遊ばれんのかよ……」
うん、だろうね!いいカンしてる!
それから、魔法使いとその弟子の家には変わらず、可愛くて妙な娘が住んでいる。
うっかり持ってきちゃった、運命の少女がーー。
その目は、何となく。
「俺を必要としてくれる運命の人」
いつもと違ってて。
「でもリコ、きっと違うんだ。ーー“俺が“必要とする、運命の人だ」
とんでもない、殺し文句を。
「帰るな。この世界に、ここに居て。俺のそばに」
私をうっかり召喚した魔法使いの男の子は、一撃必殺のクリティカルヒットをかましたーー。
「……何キミたち、やっとくっついたの」
家に帰った私たちを迎えたお師匠様が、呆れたように言って。私はニンマリと笑ってみせる。
「お師匠様、聞いて聞いて!フィル君が最高に可愛くてもう鼻血がね!」
「やめろぉぉバカ女!!」
喜び勇んで報告しようとする私の口を押さえて、フィル君は真っ赤な顔で叫んだ。あら涙目。
「一生の不覚っ……!こんなデリカシー壊滅女にうっかり告白するなんて……」
「え、何後悔してる?いらないなら私にくれる?」
「お師匠様ったらあらゆる隙を逃さない、えげつないくらい有能なイケメンだね!」
「だ、ダメです!」
勢いよく叫んだフィル君は、ニマニマ笑い合う私とお師匠様に気づいて、さらに真っ赤になってしゃがみこんだ。
「ああああ、ずっとこうやって遊ばれんのかよ……」
うん、だろうね!いいカンしてる!
それから、魔法使いとその弟子の家には変わらず、可愛くて妙な娘が住んでいる。
うっかり持ってきちゃった、運命の少女がーー。