うっかり持ってきちゃいました 2
「ところでリコ、今日はアルバイトを探しに行くんだって?」
パンをちぎりながらお師匠様が聞いてくる。
「んーまあ、自分の食いぶちくらい自分で稼がないとね?」
私は曖昧に笑って答えた。
美形と剣と魔法と精霊と魔物で出来たこの異世界に来て、そのままアルティスのお家に居候して。
帰れるかなんて聞いたことは無いし、言われたことも無い。
戻りたくないのか、いつまで居るつもりなのかなんて、アルティスは聞かない。
ただ微笑んでるだけ。……たまにベタベタ抱きつかれることはあるけど。
「お前に仕事なんて出来るのかよ。朝もまともに起きられないくせに」
フィル君はたまに何か言いたげに私を見るけど、お師匠様の躾が良いのか踏み込んではこない。
でも悪態つきながら、さりげなく私に牛乳のおかわりをくれた。ツンデレってまだ絶滅してない!
「外でなんか働かずにフィル君のもとに永久就職しろって?どうしよう、パパ!私プロポーズされた」
「っ!何を阿呆なこと言ってるんだ、お前は!」
「まだうちの娘は君にはやらないよ、おとといおいで」
ノリの良いアルティスにさらりと攻撃されて、フィル君は真っ赤な顔でぱくぱくと口を開けたり閉めたり。
「よおっし、異世界バイト探しにーれっつごー!!」
「なんで俺まで!!」
パンをちぎりながらお師匠様が聞いてくる。
「んーまあ、自分の食いぶちくらい自分で稼がないとね?」
私は曖昧に笑って答えた。
美形と剣と魔法と精霊と魔物で出来たこの異世界に来て、そのままアルティスのお家に居候して。
帰れるかなんて聞いたことは無いし、言われたことも無い。
戻りたくないのか、いつまで居るつもりなのかなんて、アルティスは聞かない。
ただ微笑んでるだけ。……たまにベタベタ抱きつかれることはあるけど。
「お前に仕事なんて出来るのかよ。朝もまともに起きられないくせに」
フィル君はたまに何か言いたげに私を見るけど、お師匠様の躾が良いのか踏み込んではこない。
でも悪態つきながら、さりげなく私に牛乳のおかわりをくれた。ツンデレってまだ絶滅してない!
「外でなんか働かずにフィル君のもとに永久就職しろって?どうしよう、パパ!私プロポーズされた」
「っ!何を阿呆なこと言ってるんだ、お前は!」
「まだうちの娘は君にはやらないよ、おとといおいで」
ノリの良いアルティスにさらりと攻撃されて、フィル君は真っ赤な顔でぱくぱくと口を開けたり閉めたり。
「よおっし、異世界バイト探しにーれっつごー!!」
「なんで俺まで!!」