うっかり持ってきちゃいました 2
「っ、これは、ルール違反だろ」
怒りを含んだ声がして、誰かが私の肩を引き寄せた。
ーー誰って。フィル君に決まってるじゃないか。
「打ち消せ、氷の壁」
フィル君は飛んできた火の玉を、自分の魔法で弾いた。
「おおお、カッコイイ!!!ヒーロー参上だよ、フィル君!いま君の好感度が私の中で限界突破!カモン、ラブイベント!!」
私は拍手喝采。スタンディングオベーション。
「ちょっとお前黙ってて」
フィル君はあきれ顔で呟いて、お嬢様達に向き直って。
「魔導の徒の分際で、力を持たないものに魔法を撃つなんてなんのつもりだ!恥を知れ」
イケメンの大迫力に、女の子達は泣き出しながら、走り去ってしまった。
「おい大丈夫か、リコ」
「か、か、可哀想〜フィル君もうちょっと優しくさあ」
「っ、お前!自分がされたことわかってるのか!」
「えーでもあんなのちょろいっしょ?フィル君が来てくれるって思ってたもん」
「……っ!」
首を傾げる私に、なぜか真っ赤な顔で絶句するフィル君。
怒りを含んだ声がして、誰かが私の肩を引き寄せた。
ーー誰って。フィル君に決まってるじゃないか。
「打ち消せ、氷の壁」
フィル君は飛んできた火の玉を、自分の魔法で弾いた。
「おおお、カッコイイ!!!ヒーロー参上だよ、フィル君!いま君の好感度が私の中で限界突破!カモン、ラブイベント!!」
私は拍手喝采。スタンディングオベーション。
「ちょっとお前黙ってて」
フィル君はあきれ顔で呟いて、お嬢様達に向き直って。
「魔導の徒の分際で、力を持たないものに魔法を撃つなんてなんのつもりだ!恥を知れ」
イケメンの大迫力に、女の子達は泣き出しながら、走り去ってしまった。
「おい大丈夫か、リコ」
「か、か、可哀想〜フィル君もうちょっと優しくさあ」
「っ、お前!自分がされたことわかってるのか!」
「えーでもあんなのちょろいっしょ?フィル君が来てくれるって思ってたもん」
「……っ!」
首を傾げる私に、なぜか真っ赤な顔で絶句するフィル君。