ずっと[短編]
 綾は冷たい身体で布団の上に横たわっている。

「綾、どうして?」

 そう言って泣いているのは美智子。彼女は高校の同級生だった。

 あたしの目にも涙が浮かぶ。

 まさかこんなことになるとは思いもしなかった。

 あたしのせいなの?

 そう眠っている彼女に問いかけても、答えは出ない。

「はるか。あなたはそろそろ行ったほうがいいよ」

 美智子は時計を見て、あたしにそう告げた。
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