ずっと[短編]
彼女はふわっと浮き上がると、あたちたちを見下すような目で見た。
「あたしは空気と一緒なんだから」
彼女は時々姿を消してはあたしたちを油断させる。
そして声をかけて欲しくないときに声をかけたり、姿を現したりする。
綾は笑顔を浮かべる。
屈託のない、優しい笑顔。
でもその笑顔はあたしに恐怖を与える。
憎いと言って睨まるのとどちらが楽だろう。
あたしは多分後者のほうがいい。
だって
その憎しみの深さを知ることができるから。
「あたしは空気と一緒なんだから」
彼女は時々姿を消してはあたしたちを油断させる。
そして声をかけて欲しくないときに声をかけたり、姿を現したりする。
綾は笑顔を浮かべる。
屈託のない、優しい笑顔。
でもその笑顔はあたしに恐怖を与える。
憎いと言って睨まるのとどちらが楽だろう。
あたしは多分後者のほうがいい。
だって
その憎しみの深さを知ることができるから。