ずっと[短編]
「そんなこと」

 あたしが箱の中を覗くと

 さっきまであった抹茶シフォンが消えていた。



「大丈夫? はるか?」

 そう言ったのはにやにやと笑っている綾。



「ごめん。疲れているみたい」

 あたしは頭を抱え込む。

 真面目に考えるのが間違っているのだ。

 そう、言い聞かせる。
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