ずっと[短編]
5.見せかけと本心
 綾との生活に疲れ、楽になりたかった。

 あたしは買い物に行った帰りに

 あたしが目の前の車に飛び込もうとした。

 もう少しで楽になれる。

 そう思ったとき、
 そのあたしの体が動かなくなる。



「大丈夫?」

 あたしの首筋を撫でるように冷たい感覚が残る。


「どうして邪魔するの?」


「親友がこんな危ないことをするのを見過ごせないでしょう?」



 心配そうな物憂げな瞳で告げた。
< 42 / 50 >

この作品をシェア

pagetop